+ NeverLand/6番目の小夜子/光の帝国【恩田陸】★★★★☆ | around the secret

+ NeverLand/6番目の小夜子/光の帝国【恩田陸】★★★★☆

 趣味の問題もあるのだろう。
 NeverLandは、思わず息を止めて読んでしまった。
  「北海道 寮制の男子校 冬休み 帰省しなかった3人の男子生徒+1」
・・・・・・すみませんシチュエーション負けしましただって好きなんだもん。

 思春期物は、基本的に好きだ。男子校物の方が異性の分、「物語」として綺麗事で見れるのだろう(女性物では、村上龍のラブ&ポップも好きだったけど)


 6番目の小夜子 は、私の中では、この3冊中、3位。話の骨組みは分かるのだけど、ついつい「そう上手くいくかな」と思ってしまうのだ。それでもこの人の書く若い子は、好き。

 光の帝国 は正直ピンと来なかったけど(一冊の本としての完成度も、どうかと思う)、最後の章の、律というセロリストの言葉が気に入って、泣いてしまった。

以下引用
 「音楽にすれば全てが美しいって。憎しみも嫉妬も軽蔑も、どんなに醜いおぞましい感情でも、それを音楽で表現すればそれは芸術だからって。だから音楽はどんな時でも味方なんだって。武器なんだって。心変わりしない。浮気もしない。居なくなったり死んだりしない。そのへんの男よりよっぽど頼りになる。君は世界一の味方を手放そうっての?君の頭の中にあるのは、それを手放すに値するだけのものなの?」

 これも好みの問題。この手の力業の【肯定】は、大好きなのである。

↓相変わらず「いっちゃえ!!」

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