+ 「裏窓」殺人事件【今邑彩】
今邑彩3冊目だが、3冊とも古典ミステリに絡み、ちょっとオカルトな部分が入る。この人の持ち味であったか。読んだ中で一番ミステリとして面白かった。
実は密室などなかったという時間のトリック部分と、連続殺人だと勘違いしたミスリード部分。
後輩警官の話が少し私の中の勧善懲悪から外れて、歯がゆかった。
この後輩警官には弟が居て、弟はレイプ被害者を助けた際に犯人に刺され、被害者は助けて貰っておきながら救急車も呼ばず逃げだし、弟は放置の末、亡くなっている。
犯人を捕まえようにも、助けられた女性は世間体の為にレイプなんかなかった、弟さんも知らないと言い張って犯人像を語ってくれず、捜査が出来ない。
もう一度供述をしてくれと頼みに行った際、口論になって被害者を殴ってしまい、その後真犯人が来て被害者を殺してしまい、結局この後輩は相手を殺したい程憎んだ「見て見ぬふりで人を助けない」ということを今度は自分がしてしまうのだが・・・。
踏んだり蹴ったりで可哀想だと思うのは変かな。
意地悪な人なら、被害者に向けて自業自得 因果応報と言ったかも。
うわっ1991年の本なのね。
ここ1,2年の本が読みたい!